瀬戸キャニオン 国産ガラスの故郷?
 1300年の昔から続く陶都「愛知県瀬戸市」。日常使用する陶磁器を意味する「瀬戸物」の語源ともなったこの街は、意外にもガラスの原料である「珪砂」産出量日本一の町でもありました。
 「珪砂」とは、ガラスの主成分である「珪素(SiO2)」を成分とする鉱物「石英」を多く含む砂のことです。何処にでもまとまってあるものではなく、砂浜や砂丘の砂とは一味違うガラス向きの砂です。この珪砂の国内の主要産地が、瀬戸市を中心とするエリアなのです。
 この街では、明治初期から始まった珪砂の採掘が今も続き、街の中心部に程近い最大の採掘場所(珪砂鉱山)は、長い年月の採掘により巨大な渓谷(?)となり、瀬戸市のグランドキャニオン、略して「瀬戸キャニオン(ちょっと大袈裟か?)」とも呼ばれています。
 一般に使われている窓ガラスの原料の半分以上は珪砂ですので、ここが国産ガラスの故郷の一つになるのかもしれませんね。
千葉県 AMMONITE 男性